天気の良い行楽日和に電車を使っておでかけするのはなんともワクワクするものですよね。
鈍行に揺られて駅弁を食べて、遠くの景色を見に行く……レトロでいて新鮮な感覚を味わえること間違い無しでしょう。
でも、あれ?電車の中での飲食って今まで気にも留めていませんでしたが、禁止事項?マナー違反?
そんな素朴な疑問に答えてまいりましょう。
一部電車内での飲食は原則禁止だという事実
今の新幹線や快速がなかった時代、電車は長距離移動では欠かせない民衆の脚となっていました。
特に電車を利用した集団上京などは有名で中学校を卒業してすぐ、沢山の子供達が電車での長いたびを経て東京の地を踏みしめました。
8時間、10時間、果ては寝台車と、長い時間がかかる中で一切の飲食が禁止と言うのは無理なことです。
自然とお弁当と言う形で電車内での飲食は暗黙のうちに認められ現代では電車旅と言えば駅弁!と認識されるほどになっています。
ですが昨今、電車内でのマナーから車掌じきじきに「電車内は飲食禁止です」と注意を受けた、という方もいます。
あら〜、ポムフリ食べてる女子が車掌さんに注意された(~_~;) 車内飲食禁止?私気をつけないと(^^;; (爆w
— mai (@momoya_tami) 2012, 12月 4
それでは禁止なの?駅構内の売店や駅弁があるのに?と思われた方、お気持ちは大変わかります。
飲食が原則禁止とされているのは通勤型電車の暗黙のルールです。
これはJR発足前の国鉄時代から適応されていて、「通勤型は食事をしない」「近郊型、特急、急行型は飲食しても可」というルールがずっと適応されています。
近郊型ってなんなの?と言う疑問ですが、電車内でいわゆるボックス席と呼ばれるクロスシート、セミクロスシートのある電車の型のことです。
つまり横長の座席しかない電車では飲食禁止、対面のボックス席であればマナーの範囲でと言うことになります。
やっぱりマナー違反?迷惑と感じている人たち
通勤型と均衡型のルールはJRでも私鉄でも地下鉄でも全てに適応されるルールであり、またマナーやモラルの範囲でもあるといえます。
通常座席でモノを食べて万が一床や座席のこぼしてしまったり、お隣の方に迷惑が及んだら目も当てられません。
ボックス席であれば空間に余裕がある分、横長の座席よりはリスクが低いでしょう。
朝の通勤で余裕がなかった、とか帰宅の電車で小腹が空いてなどのお気持ちは重々わかりますが原則は禁止なので控えるよう心がけましょう。
電車なう。 車内は飲食禁止でしょ… 今、どーしてもそのドーナツ食べないとダメなの?
電車の中ってやっぱり飲食禁止かな、すっごい食べづらいよな両隣に座ってる人いると。
— トキヤっほー (@rodokuman) 2015, 5月 18
国によって罰金刑なこともありますよ
日本では乗車マナーとして皆さんのモラルに任されている飲食禁止のルール。
ですが、国外では国の法律として定められており違反すると罰金刑に処されることもあるので海外での電車旅の際にはご注意を。
ご近所の国、台湾では車内での飲食は厳格に禁止されています。
傑作だったのが高雄地下鉄の広告 ホントかわいい 高雄とコラボしてどうぞ 最後の子に怒られるために電車の中でやけ食いしたい人生だった(台湾は地下鉄車両内飲食禁止 pic.twitter.com/SSW7gnztz9
— kentaro@交流戦 (@kentaronuevo) 2014, 12月 30
ホームや車内で飲食すると「1,500元(約5,000円)以上7,500元(約2万5,000円)以下」の罰金が科せられます。
シンガポールは様々な禁止条例がある国として注意が必要とされていますが、電車での飲食も勿論禁止されています。
スイスのバーゼル・シュタット州、バーゼル・ラント州でも飲食禁止とされ罰金刑を要求されます。
背景としては公共機関を綺麗に保つためにマナーやモラルに呼びかけるというのが限界の域に達した末、法的に制定されたものと推測されます。
東京では2020年にオリンピックを控え、公共機関利用のマナーの向上が呼びかけられていますが、あまりに目に余るものだと都条例や行く行くはJR規則として全面的な飲食禁止が制定されてしまう日が来てしまうかもしれません。
そんな事態を回避するには私たち1人1人のマナー改革と現状ルールの維持をしっかりと守ってゆく必要性があるでしょう。