真面目なストーリー漫画もたくさんありますし、楽しいギャグ漫画も世の中にはたくさんあります。最近は、日常系4コマ漫画も人気でよくアニメ化されていますね。
そういった漫画に飽きてしまったという方におすすめしたいのが、今回紹介するちょっと変な感じの、変わったタイプの漫画です。
ギャグ漫画もありますし、どうジャンル分けして良いのかわからない漫画もあります。漫画好きな方はタイトルを知っているという方もいらっしゃるかもしれません。
それでは、さっそく紹介していきましょう。
ねじ式
つげ義春の人気漫画・ねじ式。タイトルは知っているという方も多いかもしれませんが、実際に読んだという方はけっこう少ないのでは?
これは同タイトルの短編集の中の一本で、簡単に説明すると、クラゲに刺された主人公が医者を探して放浪するというストーリーです。
全体の流れとしてはそのような展開なのですが、何が何だかよくわからないような会話や不気味なコマがたくさん展開され、最後まで読み終えても頭に?マークが浮かんだままです。
しかし、そこがこの作品やこの短編集に収録されているその他の作品の面白さ。勝手にストーリーを深読みして物語のメッセージを読み取ろうとしても良いですし、ただ流し読みして「なにこれ…」と感じるのも良いでしょう。
天才バカボン
あの人気タイトルを何故?と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、天才バカボンの漫画を全て読んだという方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
なにしろ非常に長い期間にわたって、様々な漫画雑誌で連載されていたためです。
近年でも子ども向けの漫画雑誌で再録されることがありますが、あまりぶっ飛びすぎている回は再録されません。
天才バカボンにはほのぼのとした回もありますが、楽しいギャグを超えて頭おかしい系のストーリーだったり、登場人物がみんな死んでしまうような衝撃的なストーリーだったりと、バラエティーに富んだ回がたくさん存在します。
バカボンのパパが一切登場しないストーリーも度々ありますし、「利き腕ではない方の手で描いた」「兄に描かせた」など実験的な回もたくさんあります。
最近は「黒いバカボン」や「赤塚不二夫実験マンガ集」など、変わった回を抜粋した単行本も発売されています。チェックしてみてはいかがでしょうか。
また、最近話題のおそ松くんも原作にはぶっ飛んだエピソードが多数存在しますし、当時の映画を彷彿とさせる傑作回もたくさんあります。こちらも合わせてチェックしてみることをおすすめします。
あいまいみー
ここ数年で一番「どうかしている」と思われる4コマ漫画がこの作品です。何度かアニメ化されていますので、そちらを見たことがある方が多いかもしれませんね。
漫画研究部に所属する3人の少女たちの日常を描いたギャグ漫画なのですが、「イルカ型の宇宙人がバスジャックをする」「登場人物たちが奇行に走る」「物語の収拾があまり付かないまま終わることがある」など、インパクトのある展開が目白押しです。
時折登場人物達が正気に戻ったり、「いつまでもこんなことをしていていいのか」という不安を抱えていたりと真面目になることも、それによってただ変なだけではない作品であるというイメージが作られつつやはり「どうかしている」と感じられます。
アニメ版だととくに登場人物達がシリアスになる場面はなかったので、この点は漫画独自の面白さですね。
マカロニほうれん荘
登場人物達のキャラクター重視で、面白おかしい人物達が大暴れするタイプの作品の礎的作品が「マカロニほうれん荘」です。
1970年代の古い作品ですが、現在も定期的に再版が行われていますので、手に取りやすいことが特徴です。お近くの書店で探してみてはいかがでしょうか。
脈絡なくウルトラマンの格好をしたり、歌手のパロディーが始まったりと、なかなかインパクトのある物語が毎回展開されます。
ねこぢる
一昔前にとても人気があった作品で、絵を見れば見たことがあるという方も多いかもしれません。
猫の姉と弟を中心にストーリーが展開されます。絵柄はややかわいらしくもどこか「ヤバい」雰囲気を醸し出していて、お話もちょっとぶっ飛んでいます。
あまり激しいアクションがあるわけではなく、淡々と怪しいことが起こっていきます。トラウマになるエピソードも度々ありますので、絵柄からかわいらしい漫画だと思って読んでしまうと、ショックを受けるかもしれませんね。
読み終わった後の読後感はあまりよろしくありませんが、けっこう心に残ります。
藤子不二雄Aブラックユーモア短編集
藤子不二雄A先生の作品というと、子ども向け作品では忍者ハットリくんや怪物くん、プロゴルファー猿が有名ですが、大人向けの雑誌で連載していた短編も非常にインパクトの強いものが多いです。
青年が海外に旅行に行ってカジノに挑戦する連続物や、主人公や周辺人物にダークな不幸が降りかかるタイプの作品など、ややリアルなタイプのストーリーが展開されることも多いのが特徴です。
突拍子もない出来事は起こっても、実際にそれがどこかで起こっていたかもしれないように感じられるのが、藤子不二雄A先生のブラックユーモア短編の魅力ですね。