なにかと日常生活で見かける幼虫。どれもぱっと見似たような外見をしているため、どれがどれだかわからないという方も多いでしょう。
この記事では、色々な幼虫の中でも「黒い」ものに特化して解説していきたいと思います。
黒い色だとどことなく気持ち悪さに加えてワイルドなイメージもありますね。
家の中や外を歩いているとき、庭の手入れをしているときなどに黒い幼虫を見かけたら、ぜひこの記事で得た知識を参考に判断していただきたいと思います。
害虫の場合もありますが、とくに害がない場合もありますので、確認してから対処しましょう。
なお、一口に黒いと言っても様々です。真っ黒なものや茶色いものがありますので、小さい虫ですがまずじっくり見てみましょう。
目次
畑や庭に大量発生することがあるカブラハバチの幼虫は2センチ程度で小さい
カブラハバチの幼虫は、庭や畑でよく見かける幼虫です。
色は黒く、大きくても2センチ程度の小さな幼虫となっています。
庭や畑にある葉っぱを食べるためにあつまってくるので、あまり家の中に入ってくるということはないでしょう。
数がどんどん増えていくと、あっという間に畑や庭の葉っぱが食べ尽くされてしまいます。
カブラハバチは、成虫になっても色は黒く、おなかだけが橙色という見た目をしています。あまり見たことがないという方も多いかもしれませんね。
そもそも、このハチを見てもとてもハチには見えないでしょう。
カブラハバチは害虫として知られており、駆除の対象となっていることもあります。主に春や秋に出現することが多い虫です。幼虫を育てている植物の周りで見かけたら、早めに駆除することをおすすめします。
セスジスズメの幼虫は黒く、土のあたりにいる
セスジスズメの幼虫も、カブラハバチの幼虫と同様に土の周りで見かける幼虫です。
花壇の花の葉っぱなどを食べてしまうので、こちらも注意しなければいけません。
成虫は茶色い蛾で、普通の蛾よりも羽が長く、ステルス機のような形をしています。止まっている状態を上から見るとややグロテスクですが、前から見ると顔は普通に蛾です。ちょっとスズメに似ています。
主に初夏から秋頃に発生することが多い幼虫です。セスジスズメも害虫ですので、こちらも見かけたら駆除しましょう。すぐに花壇が荒らされてしまいますよ。
セスジスズメの幼虫は、10センチ近くになることもあります。かなり大きな幼虫を見かけたという場合は、セスジスズメかもしれませんね。
土の中にいるのはケバエの幼虫で、腐葉土を食べる
ケバエの幼虫は、土の中で腐葉土を食べて成長していきます。大量発生することもあり、その様子はなかなかにグロテスクです。ネットでケバエと検索すると、大量発生している様子が見られます。
腐葉土を食べるため、自然においてはどちらかというと役立っている虫であるケバエですが、大量発生している様が不気味であるためにマイナスイメージが強いという少しかわいそうな幼虫です。
植物を荒らすなどのことは特にないので、数匹見かけた程度であればとくに駆除はしなくて良いでしょう。
ケバエは、成虫になるとすぐに死んでしまいます。成虫も大量発生することが稀にありますが、あまり日常で見かけない虫であるため、いざそのようなことになるとこの虫は何?と疑問に思うかもしれません。
ツマグロヒョウモンの幼虫は5センチ程度で大きく、花の葉っぱを食べに来る
スミレの葉っぱを食べることで知られるツマグロヒョウモンの幼虫。幼虫は黒い色で、赤い模様があります。そして黒い毛のような突起が生えています。その見た目は毒々しいのですが、毒はありません。
ツマグロヒョウモンとは、チョウのなかまです。オレンジ色で、黒い斑点がある比較的美しい蝶なのですが、幼虫はそのような見た目ということですね。
スミレの葉をとにかく大事に育てていて、虫に食われたくないということであれば退治してしまう必要も出てきますが、とくに害はありませんので、そのままにしておくことをおすすめします。
ヒメカツオブシムシの幼虫は、家の中に出現することがある
ヒメカツオブシムシは、テントウムシのような見た目をしている黒めの虫です。その幼虫や成虫は、自宅で見かけることがあります。
真っ黒というわけではなく、茶色寄りです。
人間の家に現れるということですが、クモのように害虫を食べてくれるわけではなく、衣類を食べて穴を空けてしまうので、人間にとっては間違いなく害虫です。
特に毛糸の製品や毛皮の製品、動物の標本といったものの周りに発生します。
ただし100%害虫というわけではなく、研究施設では標本作りなどで使われています。
成虫になると家を飛び回りますので、幼虫の状態のヒメカツオブシムシを見つけたら、駆除しておくことをおすすめします。
なにしろ、百害あって一利なし。放置しておくとどんどん増えていき、衣服は食い荒らされてしまいますよ。