程度の差はあれど、現実逃避を誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
現実で辛い局面にある時、あるいは今後にそれが控えている時。嫌になって一度投げ出してしまったということがあるでしょう。
そんな現実逃避は病気なのでしょうか。そして、現実逃避をしない方法はあるのでしょうか。
この記事では、現実逃避について解説したいと思います。現実逃避に悩まされている方は、ぜひご覧ください。
目次
新型うつで現実逃避をしてしまう可能性がある
現実逃避自体は病気ではなくても起こる事態ですが、病気が原因の現実逃避も存在します。
例えば、最近話題となっている「新型うつ」。これはやる気が起きず、周囲に当たり散らしたりするタイプのうつ病です。
その症状の中には現実逃避も含まれています。自分の好きなことには熱心になれるのに、やりたくないことから逃げてしまうという症状は、たしかに現実逃避です。
新型うつにかかってしまうと、なかなか治ることはありません。
薬が効きづらく、これは非常に厄介な敵です。ただし、多かれ少なかれこのような気持ちを持って生活している人はいます。本当に新型うつであるかどうかは、病院で診察を受けて確かめましょう。
現実逃避をどうしてもやめられなず、それがいつも生活に支障をきたしてしまっているのであれば、もしかしたら新型うつかもしれません。
他にも様々な現実逃避の病気がある
新型うつ意外にも、現実逃避を伴う病気があります。例えば、「ポリアンナ症候群」です。
これは現状に対して無理矢理に満足してしまい、向上心がなくなってしまうというものです。
一見物事に対してポジティブな解釈をしているために現実逃避ではなく「前向き」に見えるこの症状ですが、実際には現実逃避なのです。
また、統合失調症や依存症も現実逃避に関連した病気となっています。
依存症は何かにひたすら依存することで問題から逃げてしまうことなので、たしかに現実逃避ですね。
さらに通常のうつ病自体にも、現実逃避の症状は見られます。
病気による現実逃避が起こってしまっていると考えられる場合は、病院で診察をして実際にそうであれば治療をすれば改善できる可能性が大いにあります。
最近どうも様子がおかしくなってしまったという方は、検討してみることも大事ですよ。
こんな症状はただの現実逃避
さて、現実逃避の全てを病気としてとらえてしまうのも、それはそれで問題です。
例えば、学生時代の試験期間中に何故か別の作業におもいっきり熱中し始めてしまった経験をお持ちの方はいらっしゃいますか?このような症状は、多くの人が体験したことがあるでしょう。
これは単なる現実逃避で、深刻な病気というわけではありません。
しかし、専門的な名前があります。それは「防衛機制」です。
テストや発表会といった大事な局面では、不安や怖れによってストレスがドンドン溜まっていきます。その結果、ストレスのさらなる増加を避けるために「防衛機制」が働いてしまうのです。
「防衛機制」での現実逃避を避ける方法は適度な休憩と気分転換
防衛機制は勝手に自分の内部で行われてしまうものであり、避けられないものです。しかし、これによって現実逃避をしてしまってはその先にある大事なものに対応できませんよね。
これに対応するためには、3つの行動をバランスよく行うことが大事です。
まずは一番やるべきことである仕事や勉強といった作業。それをしばらく行ったら数十分程度の短めの休憩をし、その後ですぐに作業にはもどらず、一旦別のことを経由して、気分転換を行いましょう。
この「経由する」ことは、あまり複雑なことではなく、気分を落ち着けられるようなものです。
例えば散歩にでかけたり疲れない程度の単純な運動をしたりというようなもので、これらを行うことによってストレスが緩和され、本当にやらなければならないことにも集中できるようになります。
現実を見てじっくりと現実逃避を回避
現実を直視することで、現実逃避を回避するという方法もあります。
しかし、ここで「これでいいんだ」と受け入れてしまったらそれは「ポリアンナ症候群」になってしまい、やはり現実逃避になってしまうので気をつけましょう。
どうしていま自分が現実と向かい合うこととなっているのかを改めて考えなおし、心を落ち着けてからその自体の収集へと着実に向かっていくことが大事です。
現実逃避自体をする必要が無い状況に立ち続ける
こちらも難易度の高いことではありますが、現実逃避に至ってしまうということはそれまでに何らかの不安や失敗を重ねてしまっているということでもありますよね。
そのため、なぜ自分が不安になってしまうのか、失敗をしてしまうのかの原因を考えて、それを排除するにはどうすればいいかを考えましょう。
大きな決断をすることになる場合もあるかもしれませんが、それによって救われるかもしれないのであれば、前向きに検討することも必要です。