誰もが必ず経験するにも関わらず、未だに謎だらけの概念。それが「死」です。
様々な宗教がそれぞれの「死」の解釈をしていますし、学者なども死について研究しています。
この記事では、オカルトから科学まで、幅広い分野でのそれぞれの「死」に関する説についてまとめています。いずれ経験することですので、色々な説を知って備えておくのも面白いですね。
霊魂として地上に残る
よくテレビなどで、地縛霊や浮遊霊など様々な幽霊の検証が行われていますよね。
幽霊を見たことがあるという友人がいるという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
現世に未練があるために、死んでもこの世に魂がとどまり続けるというものです。恐ろしいことですが、やがて自分も死ぬと言うことを踏まえて考えると、若干楽しい気もしませんか?
幽霊であるためもちろん見える人にしか見えませんので、まだ生きている友人や家族と話すことができず寂しくはあるでしょう。
しかし、死んだら本来現世での日常は終わりであるのにも関わらずなお現世にいられるのは得とも考えられます。
生まれ変わっての第二の人生があったとしたらそこで今の記憶や魂は確実にリセットされてしまいますが、記憶を引き継いだまま世界に残ることができるのです。
しかし人気のない場所で事故死して、そこから動けない地縛霊となってしまった場合はなかなかに大変ですね。実際に地縛霊になってしまったら、あまりの退屈さに早く成仏したくなるかもしれません。
輪廻転生で生まれ変わる
バラモン教や仏教で言われている輪廻転生は、死んだら別の生き物に生まれ変わるというものです。生まれ変わり先は人間だけでなく、動物も含まれます。
6つの世界があり、その中で生まれ変わっていくシステムです。
基本的に生まれ変わって何度も生と死を繰り返すことは苦しみと考えられていますので、大変です。
極楽浄土や天国、地獄にいく
仏教の浄土宗では、南無阿弥陀仏を唱えていれば死んでから極楽浄土にいくことができます。
どうすれば極楽浄土にいけるかは仏教の宗派によって色々と異なります。
極楽浄土は基本的には名前の通り天国のような場所で、幸福があるところと言われています。
輪廻転生から抜け出すことができるので、極楽浄土にいくのはとても名誉なこととされています。
キリスト教では、死んでから世界が終わる際に最後の審判が下り、天国に行くものと地獄に行くものに分かれることとなります。
悪事を行ってきたとしてもしっかりと悔い改めれば、天国に行くことは可能と言われています。
例えばイエス・キリストが磔刑になったときに隣で同じく刑を受けることとなった悪人の一人は、自分がこれまでにした行いを悔い改めたためにイエスによって死後に天国に行けることが約束されました。
さて、仏教・キリスト教ともに、地獄という概念があります。
現世で非道な行いをしてきたものは、地獄で重い罰を受けることとなります。
仏教などでは閻魔大王によって死後に裁きを受けることとなります。
そして刑が下され、様々な地獄で苦しむこととなります。
八大地獄が有名です。等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、大叫喚地獄、焦熱地獄、大焦熱地獄、阿鼻地獄というバリエーションです。
キリスト教の地獄の場合は、罪を悔い改めなかった場合にいくこととなるものです。
キリスト教の地獄では悪魔が支配しており、終わりがありません。仏教の地獄では過酷な罰を受けきれば再び生まれ変わることができますが、キリスト教の地獄では不可能です。
最終的な結末を考えると、仏教の地獄のほうがまだ救いが感じられますね。
死んだら無になる
神や極楽浄土といった概念自体がなく、死んだらただ無に帰るのみという考え方もあります。
しかし、あまりにも救いがないこともあってあまりこの説は生まれてきたものとしてはあまり信じたくないものですね。
無になってしまうのであれば現世でいかに一生懸命頑張ったところで正直あまり意味がないとも思えます。死=無が証明されてしまったら、まじめに頑張ろうと考える人はほとんどいなくなってしまうのではないでしょうか。
無になるのであれば死んだところで自分はどうにもなりませんので、死について深く考えることも全くもって無意味です。
いくら犯罪をしたところで、死んでから大変なことになるわけではないためやり放題です。もっとも、法律というものが正しく執行される限りはそのようなことはできません。
死について考えていくと全くもってキリがありませんが、深く考えすぎるのもその先には苦しみしかありませんし、考えすぎなくてもそれはそれで人生の意義が感じられなくなっていきそうです。
日本人はあまり宗教を信じません。
それが悪いということはまったくありませんし、あまり死後の世界にとらわれすぎるのも考えものですが、とりあえず死んだらどうなるのかの様々な説を知っておいて、それを元に自分の生き方の方向を決めておくのは良いかもしれません。