倫理憲章が解禁になる10月1日以降、内々定の出されていた学生に向けて入社式を前に企業が正式な内定を渡し、学生が承諾書を提出するセレモニー・内定式。
9月も中旬に差し掛かると内々定をもらっていた学生にはそろそろ内定式の案内が届き始めているころではないでしょうか。
就職活動、ギリギリのギリギリまで!納得するまでやりたい!けれどもキープした会社の内々定は保持しておきたい。
そのためには内定式にも出なくてはいけないけれど、内定式に出てしまったら、もう絶対にその会社に入社しなくてなダメなのでしょうか…?
内定式のあと、もっと良い条件の会社に出会い入社できることになったなら…内定式には出たけれど内定を辞退することってできるのかな?
学生にとって社会に出ることは初めてのこと知らないことだらけです。
自分が満足いくまで調べてから行動に移すことにしましょう!
内定式後でも大丈夫!事態に関する法律的な制限は一切ありません
「採用するために人事の時間とお金がかかっている!!」「損害賠償を請求するぞ!」などと脅されそう、怖い、どうしよう……などと心配する必要はありません。
法律的には内定式後であれなんであれ、入社の2週間前までなら問題なく内定を辞退することができます。
そもそも内定、内定契約は「契約者双方に解約権を持つ労働契約」です。
立場が強い企業側は契約を解約するのに強い制限がありますが、立場の弱い労働者側からの解約に対する制限は無に等しく自由にしてもよいのです。
職業選択の自由は憲法で保障された権利なので誰にも妨げることができません。
常識で考えろ、暗黙のルールだ、と言われても従う必要はありません。
特別な理由をつけて、あれだこれだと言い訳をする必要も皆無です。
自己都合での辞退に保障は一切つきません
例えば内定式への参加に対し、地方から首都圏への交通費を補填する場合入社後の初任給とし補填されたり、勤務することが前提として扱われるもの多いです。
自己都合で内定辞退を申し入れた場合、交通費から宿泊費、その他もろもろの負担はすべて自己責任となり辞退した会社に面倒見てもらおうなどと思ってよいことではありません。
内定を辞退することで辞退した会社側にはそれ相当の迷惑が掛かっているので、辞退した人間を快く思っていないのが当然です。
内定辞退はどんな理由であれ迷惑なもの
やむを得ない理由であれ、自己都合の理由であれ内定式後、正式内定となったあとの辞退ほど企業側に迷惑なものはありません。
双方に解約権を持つからといって、一度締結した契約を簡単に反故にしてしまうのは社会人としては白い目で見られても仕方のない行為です。
辞退の際には必ず、一報をまずは電話で入れましょう。
「え?話したくない……怒られるのいやだ……」怒られるかもしれない、というのは迷惑をかけていると理解しているから抱く感情です。
迷惑なんだろうな、と思うのなら誠心誠意きちんとあやまりましょう。
電話口であやまったら、「直接来い!」と言われる場合ももちろんあります。
あなたが同じ業界で就職を望むのであれば、あと腐れをなくすためにもきちんと出向いてお詫びするのが良いでしょう。
世間は意外と狭いものなので適当に内定を辞退した会社が取引先になることだってあり得ますからね。
電話のあと、出向く出向かないはその時の状況に左右されますが、承諾を得られたら書面、手紙での辞退連絡と迷惑のお詫びを差し上げましょう。
ここまで完璧にやめる手順がそろえば、キッチリ終わったことです!と胸を張っていいです。
必ず聞かれる「辞退理由」
辞退の理由は嘘をつかない事が最も大切です。
言ったら怒るかもしれない……と思うよりも前に、素直に正直に「どうして」を伝えるように心がけましょう。
例えば「御社と並行して選考が進んでいた会社に内定をいただきましたため」は良くおこる状態なので特別気兼ねする必要性はありません。
企業が学生を選ぶように、学生だって企業を選んで良いのです。
就職は一生を左右することですから、申し訳ないし、せっかく取ってくれたのに……なんて義理で良い条件の会社を蹴らないようにしましょう。