ムカデ?こおろぎ?パッと見ただけでは細長いうねうね動く不思議な生き物。
頭と思ったお尻にハサミのような角を持つ、不思議な虫、ハサミムシを見たことはありますか?
家庭の身近に存在する虫は覚えておいて損はありません。
退治するにしろ、遠ざけるにしろ、知っておくと後々とても便利です。
それではハサミムシについてご案内してゆきましょう。
ハサミムシ目、ハサミムシ
その名の通りしっぽに大きなハサミのような角を持つハサミムシ。
メスよりもオスのほうが鋏の曲がり方がキツく、翅(はね)はありません。
見た目はゴキブリをスマートにしたような、ムカデを縮めてみたような姿かたちをしており、動きもそれにとても類似しています。
この説明だけでゾワゾワ~っと来てしまった虫嫌いのあなたには後の項目で退治法などもご案内しておりますの是非参考に対策を打ってみてくださいね。
しかし見た目の不快感は害虫!と呼びたくなってしまう姿ですが、ハサミムシは害虫ではなくどちらと言えば益虫であるという見解もあります。
生態が肉食性であり、ほかの虫の幼虫などを捕食して餌にするのでハサミムシのおかげで虫が減ったり、自然のピラミッドが形成されることもあるのです。
見た目は毒々しいですが毒は持たず、直接人間の害になるようなことはせず、危害を加えることはありません。
ダンゴムシや蛾の幼虫などを捕食する生食性を持つので農作物に被害を与えることもないのです。
ハサミムシが鋏を使って人間を挟む、という行為は、積極的に行われるものではなく、どちらと言えば己の身を守るためのやむを得ない攻撃なので、なんらかのちょっかいを出さない限り人間に害を与えることはありません。
身近な生息地域
ハサミムシの成虫は茶色っぽいのに対し、幼虫は真っ白な姿をしています。
主な生息場所は落ち葉や堆肥がある場所、ゴミ捨て場や石の下などの日の当たらない湿気の多い場所に生息します。
普段から落ち葉や石の下などで生息していますが、草木に上りアブラムシなどを捕食する種類もいます。
生食は基本的に肉食とされていますが、ダンゴムシや小さな幼虫を食べる半面で草食も全然いけるクチです。
肉が好きだけど野菜も適度に食べますよ、という種によってはバランスの良い食生活を送る虫です。
性質はおとなしく人に危害は加えません。
さしたりかまれたりする場合は、人からの攻撃に対し反撃するときのみです。
主な駆除の仕方
対策としては床下や庭などにハサミムシの好む生息空間を作らないことが第一です。
暗く湿った場所には乾燥剤をまくなどしましょう。
建物周辺の落ち葉は清掃することにより虫の生息を困難にします。
砂利などをしき、比較的乾きやすい地面を演出するのも良いでしょう。
ハサミムシには殺虫剤が有効です。
家の周辺に殺虫剤や忌避剤を散布しておくと、ハサミムシ以外の不快害虫も防ぐことができますので最寄りのホームセンターなどで有効な殺虫剤を調達しましょう。