「すったもんだでさー」「すったもんだの末に・・・」などなど、いろんな場面で聞くこの言葉。
実は、20年前にある女優が流行らせたって知ってましたか?
アラサー以上の世代には懐かしいあのCMネタもあわせてご披露します!
すったもんだの意味
漢字で書くと、「吸った揉んだ」と間違う人が多いようですが、正しくは「擦った揉んだ」です。
違う物同士をこすり合わせたり、激しく揺り動かす様になぞらえて、複数の意見がまとまらずにゴタゴタと揉める様子を表した言葉です。
意味の近い言葉に「てんやわんや」というのもあり、どちらもゴチャゴチャしている感じが出ていますよね。
そこから発展して、自分自身でごたついているときや、トラブルに巻き込まれた慌てているという意味もあります。
「すったもんだの末」というのも多い用法です。
これは、挙句の果て、結局、悪戦苦闘の末、などの同義語として使われています。
「すったもんだ」こう使おう!
世間の人たちは、どんな風に使っているのか見てみましょう。
こんなに若者が真剣に訴え、党の中もすったもんだしてるのに、何で小泉進次郎は今回何も言わずに身を潜めているのかっつーのが、我が家の疑問。 党の未来を担う大事な若者だから表に出さないのか?本人の保身? でも安保を熱心に語る若者も、彼の事を何とも言わない。深い事情が何かあるの?
— 市丸姐さん (@az_junk10) 2015, 7月 1
@konoshiro48 朝の連続ドラマ!!!!マジで観たい!!!すったもんだの末結ばれるも、途中アメリカ人の恋人が帰国しちゃって二人の間に危機が訪れる!! 最終回は勿論ド派手なプロポーズをアメリカ人の恋人はかましてくれるんですね( ˘ω˘ )
— ロミ (@utatanehime63) 2015, 7月 1
パソコンですったもんだしている。windowsダメ。ubuntuアカン。結局macか。ということでmacbook airをポチった。ああ、終わりなき散財。
政治に関する混乱を表したり、自分ひとりで奮闘しているときなどに使われることが多いようですね。
「すったもんだの末~」と、結果を言うときに使う人も多くいました。
流行らせたのは宮沢りえだった!
そんな風にいろいろと使われている「すったもんだ」ですが、20年前は大流行した言葉でした。
そうです、1994年に流行語大賞を取った、宮沢りえのあのCMです。
平成生まれの方にはなじみがないかもしれませんが、アラサー以上の方ならわかるはず。
これがそこまで流行した背景は、当時の宮沢りえ自身の状況にありました。
貴乃花との婚約~スピード解消をし、ゴシップの渦中にあった宮沢りえ。
そんな中で放映されたタカラの「カンチューハイ」で、彼女が力の抜けた様子で言い放った「すったもんだがありました」というセリフが、そのゴタゴタを連想させ、大いに世間の話題を呼んだのです。
余談ですが、1994年のほかの流行語をもご紹介しちゃいましょう。
- 大賞「イチロー(効果)」受賞者:鈴木一朗(オリックッスブルーウェーブ)
- 大賞「同情するならカネをくれ」受賞者:安達祐実
- 入賞「価格破壊」受賞者:中内功(ダイエーグループ)
- 入賞「ヤンママ」受賞者:田村恵子(〔株〕笠倉出版社)
- 入賞「大往生」受賞者:永六輔
- 入賞「関空(かんくう)」受賞者:服部経治(関西国際空港社長)
イチローがまだオリックスで、関西国際空港がオープンした年だったんですね。
それにしても、時代を感じます。
英語で言ってみる!
このように、日本では一時流行語にもなった「すったもんだ」。
参考までに英語での表現もご紹介しますね。
- すったもんだの末「after a lot of argument」
- すったもんだの騒ぎをする「kick up a row」「make a great fuss」
おもしろいことに、この「fuss」というのが「無用な騒ぎ、空騒ぎ」を意味するということ。
政治のシーンでマスコミがすったもんだをよく使うのも、なんだか皮肉な気がしますね。
日々のゴタゴタも「トラブル」というより「すったもんだ」と言ったほうがなんだかくすりと笑える感じがしますよね。
ユニークな響きのおもしろい言葉だと思います。
また、今とは違ったかわいらしい宮沢りえの姿が見られますので、CM動画もぜひ一度ご覧下さい。