よく分からないまま使っているインターネットスラングって、ありませんか?
某巨大掲示板などをたまにのぞくと、分からない言葉のオンパレードだったりします。
そういうスラングは普段の生活ではあまり出てこないことが多いのですが、「DQN(ドキュン)」という言葉は、広く一般的に使われるようになりました。
「DQN」の由来と意味
この言葉が最初に使われるようになったきっかけは、かつて放送されていたテレビのバラエティ番組『目撃!ドキュン』であるというのが定説となっています。
いわゆる「不良」や「ヤンキー」と言われる人が登場する番組だったのですが、そこから転じて、彼らのような人を「ドキュン」と呼ぶようになり、さらにインターネットの某巨大掲示板で「DQN」と表記されるようになりました。
また、彼らの多くが建設業界の職種に就くことから、その職業の人たちを指すときにも使うようです。
こういったことから分かるように、言葉のもつイメージは非常にネガティブです。
- 低学歴
- 低所得
- 反知性的
- 秩序を守らない
- すぐ腕力に訴える
- 高学歴の人やオタクな人に対して悪意がある
- 少年期に弱い者いじめをしていた
ざっとこんな感じでしょうか。
相手を侮辱したり、差別したり、誹謗中傷したりする言葉ですが、ネット上で匿名の人たちどうしが使ういわば「陰口」のようなものです。
いわゆるオタクの人たちにとって天敵のような存在のため、ネット掲示板でよく使われるようになったのではないかと思います。
どういうときに「DQN」を使う?
上に箇条書きで挙げたような行動や言動を目にしたときに、内輪であるいは匿名でコソコソっと悪口をいうときに使うことが多いんじゃないでしょうか。
(これはあくまで筆者の場合ですが…)。
マックで「店内でお召し上がりですか?」との問いに、DQNカップルの彼氏が『テイクオフで』と自信満々に答えてた。DQN彼女の方は「英語をサラリと使える私の彼氏カコイイ」みたいな目でウットリしてたけど、勝手に離陸してろって感じですねホント
— リツイートしたくなる.bot (@naru_naru_bot) 2015, 6月 19
なお「DQN返し」なるネットスラングもあります。
これは、DQNから受けた迷惑行為を、同じように理不尽な方法で仕返しすることを指します。
「目には目を、歯には歯を」ですね。
またまた某巨大掲示板を持ち出して恐縮ですが、人気のスレッドのテーマの一つに、いじめられっ子が成長ののちにいじめっ子に報復する経緯を語る、というものがあります。
まさにこれがDQN返しの典型なのでしょう。
【DQN返し】中学のときに転校してきた男の子がいじめの対象になってしまった。しかし、実は彼はもの凄い人でした。… http://t.co/p0y2DffSVf pic.twitter.com/ICGx2SaQM4
— ハウケタ暗黒ひがしダドーンブレイカー (@higasi_azuma2) 2015, 6月 23
「DQN」の用法いろいろ
本来は、暴力的で理不尽な行動や言動をとる人を指す言葉ですが、アレンジしていろいろな表現に使われるようになりました。
- DQNネーム
別名「キラキラネーム」とも呼ばれます。
極端なあて字であったり、常識的に首を傾げてしまうような名前のことです。
学校や職場で人に名前をスムーズに読んでもらえないということも多く、このような名前をつけられた子どもが成長ののち悩むケースも増えています。
また、就職活動のときに「DQNネームの学生はエントリーシートが通らない」という話を聞くこともあります。
- DQN企業
従業員にサービス残業を当たり前のようにさせたり、会社の内外に対して常識を欠いていたり暴力的な対応をとる企業を指します。
- DQNカー
DQNな人の愛車。
車高が低かったり、タイヤが薄かったり、ガラスが真っ黒だったり、エアロパーツがたくさんついていたりします。
ミニバンに派手な飾り物を付けて改造したり、車体にお気に入りのタレントの絵を大きく描いたりというのも、DQNカーといえるでしょう。
通常、インターネットスラングというのは流行りすたりがとても激しく、あっという間に消えてしまうものが大半です。
そのなかでこの「DQN」は、ネットの世界を出て広く使われるようになりました。
もしかして10年後も生き残っているかもしれません。